外壁・屋根塗装はなぜ必要なのでしょうか。
雨や紫外線から家を守るためここではもうちょっと専門的観点でご説明したいと思います。
ここでは外壁や屋根の種類や特性について。
モルタル外壁
モルタル外壁とはセメントと水などを練り合わせた外壁のこと。
日本の住宅に数多く用いられています。
しかしモルタルは伸縮性がある為、亀裂が発生してしまいます。よって最終的に塗装で仕上げを行います。
今ではそういった伸縮による亀裂の発生などから採用される事は少なくなり、下地にはサイディングによる大壁工法などがその役を担っています。
防水性の低下、塗膜の脆弱化、これらによる症状を改善、保護するためにも塗装工事が必要となります。
サイディング外壁
サイディング外壁とは板状の外壁材(サイディング)を貼り合わせた外壁のこと。
今、最も主流の外壁です。デザインも多様で、材質も窯業系・樹脂製・金属製など多くの種類があります。
幅広いニーズに対応できるため現在の新築住宅には最も多く使用されています。
このサイディング工法で最も特徴的なのが構造上による雨仕舞(雨による水の浸入対策)のメカニズムとも言えるでしょう。
ご存知の方もいると思いますがその1つがコーキングです。ただコーキングは水の浸入を防ぐのもありますがサイディングにも気温などによる伸縮性がある為、施工時にはあらかじめサイディングの間に隙間(伸縮目地)などを確保しその隙間にコーキングを充填することによって力の逃げ道を作ることなども担っています。
↓実際にコーキングはこのような所に使われています!
サイディング外壁も雨や紫外線により経年劣化が発生します。そうなるとサイディング自体の防水性が低下しますので、そのまま放置するとサイディング自体が腐ってしまいます。
これらによる症状を改善、保護するためにも塗装工事が必要となります。
尚、サイディング外壁はコーキングが重要な役割を果たしている為、塗装工事の際はまず現地調査の段階でコーキングの劣化状況をしっかり確認しなければなりません!
そして、その劣化の状態に最も適した工法でコーキングの修繕を行うことが大切です。
それとコーキングとサイディングが剥離を起こしている際はサイディングの断面の状況も
しっかり確認しなければなりません。コーキングが剥離を起こし断面が露出していると、その部分から雨水などを吸水しサイディング自体の劣化の原因になります。
サイディングが釘止めの場合は釘の浮きにも注意が必要です。
サイディング外壁は上記のような事柄に注意して塗装工事を行うことが大切です。
※近年のサイディングは光触媒コーティングやフッ素コーティングされている物なども有り、
決まった条件で塗装しなければならない場合があるので注意が必要です。
ここでは屋根塗装の必要性についてお話しします。
まず屋根材には塗らなければいけない物と塗らなくて良い物(塗るべきではない)の2種類の分類に分けられます。
塗らなくてはいけない屋根
スレート屋根(コロニアル)
塗らなくてよい屋根
↑上記のように種類分けされます。
では、なぜ塗らなくてはいけないものと塗らなくて良いものがあるのでしょう。
まず、塗らなくてはいけない物は製造工程で塗装が施されている物がほとんどです。その為、雨や紫外線により経年劣化して色褪せや素材自体の脆弱化をおこします。それらを防ぎ保護する為に塗装工事が必要となります。
次に塗らなくて良い物とはどういった物なのでしょうか?
和瓦、平瓦、洋瓦のようなものは製造の際、釉薬を塗り、窯で焼くという工程で造られているため塗装工事が必要ないとされています。
それはお茶わんや陶器などを塗らなくて良いのと同じ事ですね!